6月30日(火)シャムキャッツが解散発表した日

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今日の営業先は埼玉県。高速を飛ばし深谷から入って熊谷、行田、久喜と東奔。

何だかお客さんと会話が少し続くようになった。知識がついてきたのもあるし、慣れてきたのもあるし、おっさんになってきたのだろう。理由は決して1つじゃないだろう。

そうそう、今の会社に入社して今月で1年だ。

 

営業帰りの車中で流していたTBSラジオ『たまむすび』。急に飛び込んできたシャムキャッツ解散の報せ。

「え!!!」東北道を走っていた僕は思わず声を上げた。

 


渚(MUSIC VIDEO) / シャムキャッツ

ラジオから流れる彼らの出世作『渚』。

呆然とし、後、目に涙を溜めていた。そしてまた呆然とした。

いい歳してこんなにも心がポッカリ空くなんて。と、客観視する冷静な自分もいた。ハンドルを強く握りしめながら車を首都高へと走らせた。東京に入ると、ひどい雨が車をバチバチと打ち付けてきた。

 

 

シャムキャッツのライブを初めて観たのはおそらく所沢航空公園でのフェスだった。『SLOW DAYS』というフェスだった気がする。夏目さんが金髪にしたばかりだったように思う。

never young beach平賀さち枝、homecomings、なつやすみバンド、躍ってばかりの国なんかもいた。ちょっとメンツが役満並みに豪華すぎるから記憶違いかも知れない。

出番前の音響チェックで出てきた4人は『No.5』を演奏し始めた。

ドラムから始まるイントロ、次に入るそよ風のようなギターのアルペジオ、歌い出しのハモリ。

めちゃくちゃかっこよくて鳥肌がたった。ビートルズを観ているようだった。「僕にとってのFAB4はこのバンドだ!」と確信したのを今でもよく憶えている。

 

忘れていたのさの抜け感、BALLADE NOT SUITEDの”新宿も下北もぎこちない二人”という歌詞、なんだかやれそうのペイブメントを思わせるヘロヘロサウンド、アフターアワーズのサビ前の畳み掛け、GIRS AT THE BUS STOPのサニーデイサービスに引けを取らない甘いメロディ、フレンズアゲインというアルバム名、ストレンジャーシングス顔負けの4人の佇まい、完熟宣言のMV、、

 

パッと思いつく好きなとこを何個か上げてみた。ほんとに素敵なバンドだ。永遠に続くと勘違いしていた。自主レーベルも作って腰を据えた活動をしているように見えただけに尚更。

 


シャムキャッツ - 完熟宣言 / Siamese Cats - Kanjuku Sengen (Official Video)

 

バンドとは解散するものなのだ。

もしかしたらバンドの成熟と解散のリスクは表裏一体で、理想や完成系に近づけば近づくほどに解散のリスクを孕んでしまうものかも知れない。

友達と友達じゃなくなるのが嫌でバンドを組めなかった僕が何をほざいてるんだって話ではありますが。

兎にも角にもこれからも大事に聴き続けます。ありがとうございます。これからもきっといろいろお世話になります。

 

もう寝なきゃ。明日はいわき市に行かねばならない。