コロナ感染が一旦落ち着いてきた。
感染が少ない地域では先週のうちに緊急事態宣言が解除された。
東京はまだだ。
正直に言うとこの騒ぎの間、心は平穏だ。
いつもよくわからない、実体の無い何かに怯え、不安な気持ちで生活をしているのだけれど、みんなが不安になっているこの期間は勝手に一体感を感じて心地よかった。一人じゃないんだと思えた。不謹慎で身勝手だけど心は軽かった。猫背もいつもより直っていた気がする。
今日近所を散歩をしていると道すがらの散髪屋に入りたそうにしていて、でも通り過ぎた若者がいた。少し歩いたところで立ち止まった彼はそわそわとスマホを眺めていたが意を決したように散髪屋に向かってそのままの勢いで入店していった。
彼も僕と一緒だ。と思った。お前なんかと一緒にするな!と言われちゃうかも知れないけれど、その何の得にもならない気の弱い性格は僕と一緒だ。勝手にシンパシー。
近くの川沿いはたんぽぽの綿がよく生っていた。
子供の頃、たんぽぽの綿毛が耳に入ると耳が聴こえなくなると言われていて、それが怖くて車に轢かれることよりも注意していた気がする。
今週say sue meの7インチEPとrooibosの1stEPが自宅に届いた。
Say Sue Me - Your Book (Damnably/Electric Muse 2019)
めちゃいい。
相変わらずこの手の楽曲が好きだ。
スーパーカーから始まった僕のギターポップの呪縛。スーパーカー、teenage fan club、fountains of wayne、the pains of being pure at heart、ホームカミングス、alvvays等々、連綿と連なるギターポップの個人的系譜。
何年経っても耳が肥えない。いや、耳が老けてないということにしとこう。街頭のモスキート音は聴こえなくなってるけれど。
年々新しい音楽にときめく事が減っている。
最高の音楽とは、その人が思春期に聞いていた音楽である。
と聞いたことがある。多感な頃の思い出がその時聞いていた音楽の強度を増すのだろう。
それでもこうして新しい音楽に心惹かれる事はラッキーかも知れない。