12/14 下北沢、上北沢

友人のお誘いで、下北沢へライブを観に行った。その友人の友達がライブに出演するのだ。(お誘いありがとうございます。)

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下北沢440というライブハウスだ。初めての場所だ。その地下には251というライブハウスがある。数字の由来は何だろうと気になった。

 

最初のバンドは鍵盤も入った5人編成でおそらくピアニストは盲目だった。かっこいいなと思った。と同時にこれは差別なのだろうか、とも考えていた。盲目の方がバンドをしている、ということをかっこいいと思ってしまったことに。

 

ラッキーオールドサンはもちろん、どのバンドもとても良かった。終演後にその友人のバンドのシングルを買わせていただいた。ライブ良かったです、とか応援してます、とか、また観に来ます、とか感想をちゃんと伝えたかったのけど、そのような言葉は口から出てくる事は一向に無かった。へたれすぎる。

文学フリマへ行っても作者が商品の目の前にいることに怯えて会場をただ猫背でうろついて終えたような男だ。救いようがない。音源を買えただけでもマシと思うしかない。

 

ラッキーのMCで、下北沢は上京する前から憧れを持っていた街で、バンドマンがいっぱいいて下北沢に行けば誰かしら友達に会えるような、そんなイメージを下北に持っていたそうで、いざ上京してみると実際に立ち寄ることも少なく愛憎入り交じる不思議な感覚を抱く街だとおっしゃっていた。

 

先日、もう結婚もされていてお子さんもいる会社の上司と同行していた時のこと。

ちょうど立川辺りを営業車で運転していて、上司がつらつらと話してきた話だ。

昔お付き合いしていた恋人が立川に住んでいたそうで、今でも立川を訪れるとその頃を思い出して胸が少しキュッと締まるそうだ。もうあと数年で50歳を迎える上司だ。

 

歳をいくつ重ねても消えない想いや苦い思い出はあるのだろう。

僕も下北沢には5、6年前の澱んだ思念が今も消えずに漂っている。少しづつ薄くはなっているけれど。そんなことを思い出した日だった。