そういえば、身体がちぎれそうな程の寂しい夜はいつからか無くなった。
おじさんになったからだろうか。もう一人じゃないからだろうか。
寂しさに代わって、不安が毎夜訪れるようになった。
今年の2月29日は土曜日で、友人の結婚式であった。
コロナコロナと騒がれる世情、天気は快晴、素敵な披露宴が渋谷区は表参道でいじらしく行われたのであった。本当におめでとう。
バシバシ撮ったフイルムの現像が待ち遠しい。上手く撮れてると良いのだけれど。
そしてもう一つ。
令和2月29日。その日の朝、自宅にて。
新たな命を宿した君は何を思うか。心中察するには余りある。
僕はどうだろうか。只々、もう悲しい思いをしないで欲しいと願うばかりだ。
心配するな。俺も不安だ。
と歌うトモフスキーを思い出す。今思えばそんな気持ちだったように思う。
家を出た僕は「JUNO」のサウンドトラックを聴きながら渋谷へ向かったのであった。
Anyone Else But You (The Moldy Peaches) - JUNO SOUNDTRAK
最近、営業車を運転している時、無性にクラクションやウィンカー、ハイビームをしたくなる時がある。必要の無い場面でだ。やってはいけない事だともちろん理解している。それでも、というか、だからこそと言えばいいのか、やってしまいたくてたまらない時がある。みんなはどうなんだろうか。
2月22日のこと
三鷹の絵本屋さん、ラーメン屋さんのすず喜、文具屋、カフェ。
復讐に燃えるその人を見ているのが辛かった。激情が漏れ出たような、相手を罵る単語が聞こえる度に僕の心が傷んだ。でも、それは良くない、止めたほうが良い、と、ついぞ口に出せなかった。